LET GO / AVRIL LAVIGNE
 カナダ人女性シンガー兼ソングライターの超新星、Avril Lavigneによるメジャー第一弾。黒い服をおしゃれに着こなした本人が写っているジャケットにすっかり惚れ込んでしまい、輸入盤の方を購入! マドンナが主宰するレーベル=マヴェリック・レコードからTHE SPIRIT ROOMで鮮烈なデビューを果たしたミッシェル・ブランチが基礎を築き、流れるようなピアノと甘〜い歌声が魅力のヴァネッサ・カールトンがそれを発展させ、新世代を担うAvril Lavigneとルーシー・ウッドワードがついに完成させた女性ロックシンガー・ムーヴメント。ここのところ、真実とむかいあうことをまったく苦にしないかのようなポジティヴなエネルギーを感じさせる歌詞を、力強いロックチューンにのせて歌う女性ヴォーカリストが人気を集めている。どんなに困難なことであっても立ち向かっていかなければならないということをいつも気付かせてくれたのがロックであり、ロックがあったからこそ道をおおきく誤ることなくいまに至っているのではないかと自己分析。ストレートのロングヘアーというスタイルから純粋な女の子という印象を受けたが、なにがあっても我が道を進むと言わんばかりの生き様にはとても勇気付けられた。Avrilこそ、ずっと待ち焦がれていたタイプの女性アーティストだ。全世界ではすでに1,000万枚を突破、日本国内だけでも120万枚以上のセールスという大ヒット作『LET GO』を世に送りだしてしまった驚異のティーンネイジャー=Avril Lavigne。いまはアイドルとして認識している人の方がむしろ多いのではないかとさえ思えるけれど、可愛らしい笑顔を見せたかとおもえば腕組みをしてガン飛ばしてるという…ロックシンガーという枠組みのなかで語ることがナンセンスであるように感じられるほどの普遍性をもった存在であることが、驚くべき人気をうみだした秘密であろう。いや〜、参った! バスケットボールのコート、スケボーなどがあるストリートの風景が目に浮かんでくる"Complicated"(2曲目)を初めて聴いたときの衝撃はいまだに忘れることができないけれども、慣れないと舌をかみそうになるリリックを悠々と歌ってしまうところにスキルの高さを感じた。同曲のPVでみることができるAvrilの蹴りをふくめた悪ぶりは圧巻で、一見の価値十分にあり(笑)。メロディック・パンク好きには堪らないだろう"Sk8er Boi"(3曲目)は最もらしさが出ていると思うけれど、乗りやすさだけではなくここというところにセンティメンタルなフレーズが登場する構成の上手さには正直恐れ入った。'03(夏)のテーマ・ソングとして、使わせていただこうと思う。Avrilの可愛らしいラップがフィーチャーされている"Nobody's Fool"(11曲目)もストリート色が濃くて、時の音って感じ。ロック、ヒップ・ホップ、ポップス等なんでも取り込んでオリジナル・サウンドに編み上げていけるのは、やはり若さゆえだろう…幅広い人をターゲットにできる器用な表現スタイルを身に付けたアーティスト・バンドが増えてきた。新たな時代がはじまった!  (Little Rock)


HEY JUPITER / TORI AMOS
 メタルのファンジンで、メタルじゃないのに紹介されていて初めて知った女性Voです。メタラーそれとメタルのミュージシャンの間でも彼女の信奉者が少なくないのだとか。私はそれ以来、アルバムとかシングルとか中古でいろいろ買っていましたが、感想を書くのは初めてです。まず無難にシングルをセレクトしてみました。曲を作って歌う歌う人で、ピアノも弾いてしまいます。で、これは'96年リリースの3rd『BOYS FOR PELE』からの5曲入りシングル。とても表情豊かに歌われる人で、それが魅力なのだと思います。このシングルにはタイトル・トラックのThe Dakota Version、それとライヴが5曲収録されています。ライヴはピアノと歌という(ギターもいる?)とてもシンプルなものですが、それによりより歌の巧さが際立っています。生の歌というか。曲の合間のお客さんの歓声も凄いです。ここには特に好きな曲は見つかりませんでした。
http://www.toriamos.com/
http://www.chamberlin.ne.jp/tori/   (純生)


THE ROAD TO HELL / CHRIS REA
 アイルランドのシンガー・ソングライターの'89年リリースのアルバム。同じくアイルランドのシンガー・ソングライターChris De Burghを間違えて買ってきてしまったが、まあ中古で軽い気持ちで拾ってきたので、それにそんなに間違いでもないようなのであまり気にしないことにします。初めて聴きます。ケルトはなしで、上品な大人のブルース・ロックといったところか。Chrisの声はとても渋くていい声です。ブルースっぽいギターも要所では弾きまくられています。黒人っぽい女声コーラスも入ったりします。私がもっと大人になったら好きになるかもしれない。   (純生)