愛蘭土紀行'97（１）

Dublin〜Galway編　　

　出発。１０月３日

　今回の旅行は仕事の都合に合わせて急に決めたので、出発２週間前まで便が決まらなかった。やっと取れた英国航空も、成田から出てロンドンのヒースロー空港で降り、ガトウィック空港までバスで移動してダブリンへ飛ぶという不便なもの。この乗り換えに５時間かかる。当時２歳になりたての息子、Phil坊を連れての旅行なので、子供さえ飽きなければいいと思っているのですが…。

　離陸の楽しさを子供に見せたいと思っていたのに、ちょうどお昼寝のお時間。滑走路に出るまでは起きていたのに離陸のときにはもう寝ている。あれま。結局機内で２回眠ったから、パンとお菓子をつまんだくらいでずっと寝っぱなしのようなもんです。おかげで静かでしたが。

　ヒースロー空港。前に来たときとはだいぶ様相が変わり、かなり大きくなったような気がする。アイルランドへの乗り換えも、以前はちゃんと案内表示が出ていたのに今回は無い。あちこちで聞き聞きやっと行くべきところがわかる。イギリスで入国するので審査を通る。イギリスから入ると、ここから先は国内線になっちゃうので、アイルランドの入国スタンプはもらえない。いつもヒースロー経由なので私のパスポートにアイルランドに入った証拠は全く無いのだ！ 次回こそイギリス以外から入りたいものである。

　ガトウィック空港行きのバス乗り場へ着く。ボーディングパスをもらい、乗り込む。向かい合わせの席に座る。目の前は、どう見ても兄弟にしか見えない体育会系のがっちりとした身体の、金髪のに〜さん２人。この２人、Ｔシャツ１枚で平然としていた。こちらは、１０月初旬ではあるがうすら寒く、私らは上着までしっかり着込んでいたのに…。

　ガトウィック空港で乗り換えを待つ間、いろいろとＢ＆Ｂ（ベッド・アンド・ブレックファスト。民宿のこと）を電話であたったのだが、全く空きがない！ 早く一晩目くらい決めておけば良かった。最初から不安な旅の始まり？？ まあ、高いホテルなら空いているので、最悪はそこへ行けばよいのだが。とりあえずダブリンまで飛び、空港のタクシー乗り場の列に並んだ。そこで、たまたま前に並んでいた男性に話しかけられたので、今晩の宿が決まっていないことを話すと、彼が「タクシーの運転手に探してもらうよう頼んであげよう」と話をつけてくれ、運転手もそれをしぶしぶながら了承してくれたよう。市内のＢ＆Ｂを何件か当たった後、とあるＢ＆Ｂの紹介で市の中心部から少し北側のＢ＆Ｂに落ち着くことができた。Dublinersの親切に感謝！

　ここは、シャムロックマーク（政府認定の快適なＢ＆Ｂである証拠）無しのところではあるが、オーナーの男性もなかなか親切で、暖かいシャワーを浴びるとすぐに私たちは眠りにつくことができた。ちょっと寒いのが難点。部屋の殺伐としたところが認定マークをもらえない要因かな〜。

　翌朝、下のダイニングで快適なアイリッシュ・ブレックファスト（コーヒーor紅茶、ミルク、数種類のシリアル、焼いたベーコン、卵（たいていは目玉焼き）、ソーセージ（日本のプチプチ言う歯ごたえではなく、ムニムニしていて味がよい）、焼きトマト（つかないことも）、トースト、バター、ジャム。卵やソーセージののったお皿がとっても熱い。）をいただく。地図で場所を確かめてダブリン市内へバスで移動。その日から２〜３日は知り合いの家へ。　（Rika Mercury）