THE BLACKEST ALBUM / V.A.
 サブタイトルはAn industrial tribute to METALLICAで、インダストリアル系のアーティストによるMETALLICAのカヴァー集です。全15曲入りですが、許せるのは半分くらいで、METALLICAの曲として楽しめるのはさらにその半分くらいです。おとなしい曲ほど大きくアレンジされているので、METALLICAの曲とわかりにくいものもある。さらにはインストのテクノ・ハウスもあったりして、これはちょっと簡便。私のような感覚の変な人間は別として、一般のメタラーが手を出すのはおすすめしません。個人的に注目していたのは1曲目のAPOPTYGMA BERZERKでしたが、曲が"Nothig Else Matters"のため終始静かになアレンジでちょっと期待ハズレでした。皆さんにも多少の知名度があるであろうDIE KRUPPSによる"Battery"はテンポを落としたラップ調でこれもガッカリ。2曲提供しているRAZED IN BLACKは曲をノーマルにインダストリアル化して、持ち味を発揮していているといえる。一番メタルっぽくて聴きやすいのが、ボーナス・トラックの2曲というのがメタラー向きではないことを語っているような気がします。(向井孝司)


BORDER OF REALITY / ANGEL DUST
 Key入りのパワー・メタル・バンド、'98年リリースのアルバム。以前ジャケットをちらっと見た時にカラフルでいいなあと思っていて、中古でゲット。でも、そのジャケットはよく見ると描かれているものは綺麗なものではありませんでした。サウンドは力強くて、湿り気もあって、良質のメタルをやられています。そこにシンフォニックでいい感じにKeyが入ってきます。最近はこういうまともなものを聴かないせいかもしれませんが、かなり気に入ってます。VoがPARAIAHのオリジナルのVoに似ているのも好感度アップ。1曲目のタイトル・トラックはめちゃくちゃかっこいいですね。2曲目"No More Faith"は220 VOLTの曲を思い出した。RAINBOWの"Spotlight Kid"のカヴァーもやっています。(純生)


THE BOYS ARE BACK IN TOWN / HAPPY MONDAYS
 再結成されてフジロックにも出演する10年前の人気ダンス系バンド…らしい(笑)。'99年リリースのシングルではTHIN LIZZYのカヴァーをやっているという話をナンシーさんに教えてもらって買ってしまいました。LIZZYの"The Boys Are Back In Town"なんて超有名曲はメタル・バンドがそのままカヴァーしたってつまらないのですが、ダンス系バンドなら、原曲をかなりいじってくれるでしょう!と期待したわけです。北欧のお茶目なポップ・バンドCARDIGANSの同じカヴァーの出来もかなり面白かったしね。んで、そのカヴァーの出来なのですが、ギターはうねっているし、でもハード・ロックっぽくはないです。そしてノリは軽いし、歌メロはオリジナルと全然違うしで、私にはサビの部分にいくまでこれがカヴァーだとは気が付くことが出来ませんでした; そのサビにしても曲名の連呼があって、唯一オリジナルに忠実な歌メロで歌われているからです。もーめちゃくちゃいじりすぎで、とても面白いです。心に余裕のないLIZZYファンは卒倒することは必至ですけど。しかし、ここにはClean MixとExtended Mixが収録されているのですが、区別がつかないのですけどー? (純生)


THE BOYS ARE BACK IN TOWN / HAPPY MONDAYS
 もう1種類出ていたので買ってしまった; こちらには"The Boys Are Back In Town"のDirty Mixが収録されています。これは違いが分かった! Voがちょっと吠えている部分があります。だから、どうした? って、そうなんですよね。上の1枚だけ買えば充分でした。ちなみに彼等のオリジナル曲はダンス系ミュージックなんだなあという以外は感想がありません。 (純生)


THE MAN AND HIS MUSIC VOL.Z〜SNOWED IN CORK / PHILIP PARIS LYNOTT
 THIN LIZZYとPhil Lynott関係の貴重音源を集めたブート集のこれが最終作のようです。最初の頃はぎょへーって音源がざくざく収録されていたのですが、だんだんとただのライヴ音源とかになってきて、しおれてきました。最終作はSnowy White在籍時の80年の『CHINATOWN』に伴うツアーのサウンド・チェックとライヴ音源集です。サウンドボード録音なので、音はいいのですけど、半分以上はどうってことない曲が並んでいます。珍しい曲は『CHANATOWN』収録の"Didn't I", "We Will Be Strong","Sweetheart"ってところでしょうか。それから"Don't Play Around"って曲をサウンド・チェックでやっているのですが、出所が不明です。大人しい目のハード・ロックで、その歌メロはPhil Lynottの書いた曲のような感じがします。聴いたこともある気もします。ネット上で検索してみるとTHIN LIZZYのベストあるいはブート・ライヴに収録されていることがわかりましたが、それ以上の詳しいことはわかっていません。とまあ、謎な曲が1曲でもあるってことで、これだけで満足してしまったりして。ところか。"Rosalie"がかっこして"Rose Of Tralee"というサブタイトルが付いているのは何故なのでしょうか? (純生)


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