イギリス出身のメロディック・メタル・バンドが'99年にリリースしたアルバムで、通算3枚目。デビュー時は「メロディック・メタルの救世主！」みたいな扱いをされていて(思い過ごしか？)、期待感を持って聴いたアルバムがイマイチだった…という思い出があるので、これもそんなに期待せずに聴いてみた。1stは、曲のアレンジも未整理だし、ヴォーカルの音程は怪しいし、音質も大して良くないし…というイマサンの作品だったのだが、さすがに作を重ねることによってこなれてきているという印象だ。本作より加入したヴォーカリスト、ランス・キングの声質はトーマス・ヴィクストロムとかマーク・ボールズに近いタイプで、この手のメロディアス・メタルを歌わせるのにピッタリなタイプ。期待していなかっただけに、このヴォーカリストの存在は思わぬ収穫という感じだ。楽曲も近年の様式美バンドがやりそうな路線を、正統派メタルに近づけたような感じで、STORMWINDとかNARNIA等が好きな人にはジャスト・フィットの内容だと思う。クラシカルなファースト・チューン、ドラマティックなミドル・チューン、バラード…等など、様式美ファンが望む様々な アイテムが揃い踏みしているという感じ。この手のサウンドは、久々に聴いたのだが、思った以上に感動してしまった。とりあえずこのヴォーカリストはもっと認知度を高めてほしい存在だと思う。つい最近、ニューアルバムが発表されたばかりだけど、そっちはまだ未チェック。 (hatch)
DISCONNECTED / FATES WARNING
'00年リリース。スタジオ・アルバムとしては９作目。MASSACREレーベルから。無機質で無感情ななサウンドです。もう、あまり、このバンドには興味もないのですが。それでも"One"の流れるような歌メロにぐっときます。他の曲はいまいちでした。 （純生）
THE RITES / GENOCIDE
実は『BLACK SANCTUARY』アルバムはこっそり気に入っていて、このライヴ盤も見つけてすぐに買いました。前半は昨年１０月の目黒での復活ライヴから。音質はずばりいって会場隠し録りレベルですが、ヴォーカルや演奏のテンションの高さは不思議なほどそれを乗り越えて伝わってきます。だから、曇ったり霞んだりしている音でもまた聴きたくなるのです。後半は何と'84年の地元・敦賀でのテイクで（！！）、会場隠し録りどころか、会場の中の演奏を外から立ち聞きしているような音質なのですが、これはもう音源の存在自体を喜ぶべきでしょう。面白いのは、前半と後半で選曲・曲順がかなり共通していること。'00年のテイクには16年分の年季が加わって何とも味わい深いものになっていることが分かります。 （Olias）
VISIONS AND REALITY / IVANHOE
ドイツ出身のプログレ・メタル・バンドの'94年リリースのアルバム。イントロから続く"Deeper Ground"がめちゃくちゃかっこよくて驚いた。曲展開もさることながら、サビの部分での歌メロの高揚感がいい。って、この曲は知ってました。IVANHOEのメンバーによる女性Voを擁したプロジェクトCHARISMAでリメイクされていたからですね。断然に女性Voが歌うCHARISMAヴァージョンの方がいいけど、ここの男性Voもハイトーンでいい声をされてます。ま、QUEENSRYCHEのジェフ・テイトっぽくもありますが。"Eternal Light"での熱唱っぷりも凄いです。他の曲は特に気に入りませんでしたが、こういう爽やかなメタルもたまにはいいではないか。 （純生）
麗しのクリスピーナ / LEA HART
今ではNWOBHMおじさんの名を欲しいままにしていますけど、かつてはLEA HART & THE ROLL-UPSというアイドル・ロック・バンドにいたLea Hart。これはそのROLL-UPSの解散後（もしかしたらその少し前かもしれない）に出された'82年の7インチ・シングルです。エスキモーアイスクリーム クリスピーナのCMに使われていた、ありきたりのバラードです。B面の"Blackmail"は電話の呼び出し音で始まるBAY CITY ROLLERSのような曲。ジャケに写っているLea Hartの姿はかまやつひろし似だけど、これでアイドルだったの？（かまやつひろしもアイドルだったと言われればそうかもしれませんけど） （bitter）
