理由はわかりませんが、WYVERNという名前が頭の中にあったので買ってみました。甲冑を着て牙の飛び出た猪を走らせるイラストのジャケットはヴァイキング･メタルを想像させます。男臭いMANOWARのようなメタルを目指しているのでしょうけど、腰の抜けたへなへななヴォーカルとコーラスには苦笑させられます。音も悪く、このてに一番必要とされる力強さのかけらもなくMANOWARには程遠いです。それにしてもこのCD、曲の変わり目で音が途切れて前の曲のお尻が少し流れた後に次の曲が始まるという個所があるけど、どうなってるの？ （bitter）
ROCK GODDESS / HELL HATH NO FURY / ROCK GODDESS
NWOBHM時代の３人組ガールズ・バンドの２枚組CD。'83年の1st？『ROCK GODDESS』とリリース年クレジットなしの2nd？『HELL HATH NO FURY』のようです。当然？GIRLSCHOOLとの比較になりますが、こちらの方が荒々しさが幾分少ないかなあ。とはいえ、ガッツが足りないわけではなくて、力強い演奏とVoを聴かせてくれます。そして、いかにもNHWOHM時代のサウンドです。まあ、GIRLSCHOOLの方が楽曲はいいかも。あっメンバーのルックスも若干GIRLSCHOOLの方が上（笑）。彼女らは、なんか、けばくて怖いんです。『ROCK GODDESS』の方がハードで、かっこいい。HWOBHMっぽい。『HELL HATH NO FURY』の方が落ち着いた感じで、コーラス・ワークなんかはこちらの方が決まっているかなと思います。私は後者の方が好きかな。 （純生）
IMAGINARY FRIENDS / A.C.T
'99年に『WEATHER REPORT』でデビューしたスウェーデン出身の5人組。'01年発表の新譜(2nd)だ。デビュー作が発表されてほどなく、「NEW ENGLAND風のサウンド」という評判が立って、「まさかぁ」とか思いながらアルバムを手にしたのが思い出される。どことなくかわいらしい雰囲気のメロディは確かにNEW ENGLAND的なところもあるのだが、サウンドを構成する要素は実に多種多様。一言では表現しにくい。ドラマティックでテクニカルな展開はDREAM THETER的であるし、北欧の透明感はあるし、VALENSIA的なおちゃらけ展開もあるし…ということで、実に個性的なサウンドだ。それでいて、「これぞA.C.T！」とでも言えるようなメロディの筋が通っているところが素晴らしい。Ｂ！誌では「いそうでいないバンド」という表現がなされていたが、まさにその形容がふさわしい。基本的には、本当に才能あるミュージシャンの集合体であるということなのだろう。安易な比較はどうかと思うが、「北欧メロディック・テクニカル」という展開はKINGSTON WALLを想起させなくもない。音質も素晴らしいので、KINGSTON WALLが持っていたB級感も皆無。ルックスまでもが個性的(ちょっとギョッとしてしまうような顔つき)なので、メロディック・ファンの中には抵抗を覚える人もいるかもしれないが、前述の各バンドに思い入れのある人は、決して損をする内容ではないと思う。ジャケットのアート・ワークも秀逸。'00年代が生んだ貴重な財産であることは間違いない。(hatch)
WELCOME TO EARTH / APOPTYGMA BERZERK
お久しぶりのハタカバです。トリビュート・ブームのせいで隅に追いやられてしまったハタカバは、まるで携帯電話に食われてしまったポケベルのよう。それでもハタカバは死にません。なくなったと思っていたら忘れた頃にやって来る、それがハタカバなのです。これはゴス系からSF風に変化したシンセ・ポップ・ユニットの'00年の作品で、カヴァーしているのはMETALLICAの"Fade To Black"です。棘がなくなりテクノ・ハウス寄りになったサウンドが支配するこのアルバムの中において、一番過去のBERZERKに近いアグレッシヴなシンセ・サウンドで仕上げています。終わり方がちょっとあっさりしすぎの感があるけど、満足の行く出来です。 （bitter）
THEIR GREATEST HITS / THE EAGLES
アメリカン・ロック。'76年リリースのベスト・アルバム。'71年〜'75年の音源のようです。知っている曲は"Take It Easy"（Jackson BrownとGlenn Freyの共作なんですね！）だけでした。"Hotel California"みたいな曲は、突然変異の末に出来た曲だったのでしょうか。全体的にこれぞ良きアメリカン・ロック！という感じがするけど、感じがするだけで、ちょっと物足りないです。ま、私には向いてないということ。"呪われた夜"が大ヒット曲とか。そう言われてみると、名曲っぽい雰囲気が漂ってくる。 （純生）
