イギリスのゴシック・メタル・バンドの'09年リリースの12th。前作『IN REQUIEM』同様の路線。『ICON』あたりの時代に戻ったかのようなにごりごりしてます。いや、もっとごりごりしているように感じる。そしてダークです。もともと暗いのに、もっとダーク。MY
DYING BRIDEっぽくダーク。Voも力強い。それでいて、メロディアスな部分も失われていません。そして、今回もいい曲が揃っています。オープニングの"As Horizons End"からして名曲レベル。静かに叙情的なタイトル・トラックもじっくり心に染みてくる。"The Rise of Denial", "Last Regret"もお気に入り。"Universal Dream"は"Pity The Sadness"のような疾走が気持ちいいです。もちろん本作のベスト・アルバムの１枚。（純生）
PURE / GODFLESH
イギリスのインダストリアル・バンドの'91年リリースのアルバム。シングルとかも含めると聴くのは６枚目。自分の音楽趣味からは遠いところにいそうな感じもしますが、ゴシック・メタルを聴く延長線上で聴いてみたら、なんか独特の音世界にはまってしまいました。なので、もう目新しさはないものの、心地いい無機質な工場の音です（笑）。しかし、EARACHEからリリースされているからだけど、日本盤が出ているのが凄いですね。ニーズはあったんでしょうかね；
繰り返し繰り返しのリズムは脳を麻痺させていくかのようです。激しいビートな曲もあるけれども、本作はアグレッシヴというよりも、だらだらしているのがまたいい。Voも吼えているけども、嘆くようにだらだらと吼えている。踊れそうで踊れない…そこがいい。彼らの音楽が個性だから、アルバム毎の違いなんて分からなくてもいいかも。てゆうか、分かりませんが。（純生）MORDENHEIM / GRABESMOND
オーストリアの女性Key奏者による一人暗黒シンセ・ミュージックのアルバム。リリース年不明です。先に聴いている『XENOGLOSSIE』にはABIGOR, SUMMONINGのメンバーが参加していましたが、本作は参加していない。あと、『XENOGLOSSIE』は女性Vo入りだったのですが、本作はなし。もろにSUMMONINGのような中世音楽の世界が広がってます。宗教的で、淡々としつつも、ドラマティックで、本編を盛り上げるためのインストの宝庫のような。なかなかいい曲が揃ってます。暗黒っぽさもあるけど、ブラック声が入るわけじゃないので、決してブラック・メタルにはならない。曲はSUMMONINGほど長くはないので、だらだらはしてない。初期MORTIISのような淡白さもない。いいアルバムです。（純生）