たぶんアメリカの女性Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'99年リリースの2nd。'03年までに３枚のアルバムをリリースしています。私は聴くのは初めてです。女性VoはオペラチックなソプラノVoで、ELENDやDARK
SANCTUARYとかの雰囲気ものゴシックっぽさがあるのです。ヴァイオリンとかピアノも入るし。でも、違うのは意外とギター・リフがざくざくしていて、メタルっぽい音像になっているんです。それでも、突拍子もないシンセの音が飛び出してきたりとか、ぴこぴこしていたりとか、普通のゴシック・メタルのわけなくて、変なゴシック・メタルなわけです。ああ、これは私が雰囲気ものゴシックでは？という先入観があるから、驚いたのであって、ドイツにいそうなエレクトリック・ゴシックをオペラチックなソプラノVoが歌うとこういうのになってしまうのかもしれません。逆に欠点はこれといった曲が見つからないこと。女性Voも終始、同じテンションなので、淡泊に聞こえてしまうこと。かなあ。 （純生）
FIELDS OF THE UNLIGHT / CATAPLEXY
大阪の白塗りブラック・メタル・バンドの'03年リリースの２曲入りシングル。500枚限定のようです。白黒のジャケットもいかにもブラック・メタルという感じ。一度ライヴを見たことがありまして、攻撃力たっぷりのいて、白塗りメイクが映えていて、とてもいいなーと思ったわけです。疾走するプリミティヴ・ブラックをやっています。寒々しいリフにはメロディもあります。Voの吠え具合もいい感じ。MARDUKみたいかな。またライヴも見てみたいです。 （純生）CLOSELINE/ENEMA / CLOSELINE/ENEMA
11月末にライヴを見た、'03年リリースのCLOSELINEとENEMAのスプリットCDR。３曲ずつ収録で６曲収録されています。曲時間だけクレジットされていて、曲名はクレジットされていません。両方ともニュースクールのハードコア・バンドになるのでしょうか。でも音的にはメロデスでおっけーです。CLOSELINEは初めて聴きますが、ヒステリックにも歌うデス声Voの暴虐さとは対比的なメロディアスなギターの音色がとてもいいです。音圧もあって、でろでろしたデス・メタル的なギター・リフも持ってます。ENEMAは以前にデモCDRを聴いているのですが、そこに収録されている曲も１曲また聴けます。その以前のデモよりも、バンドとしてのアレンジはずっとよくなっていて、全体的なまとまりが出てきています。ギターは気持ちいいぐらいに終始メロディアスなフレーズを弾きまくっていて、Voが荒々しく吠えるというのが個性。CLOSELINEと同じような音楽性ですが、スピード感をも伴う爽快感はこちらの方があります。ギタリストのテクニックも凄いです。両バンドとも、今後の活動にとても期待します。 （純生）DAYDREAMING / DANCE ON GLASS
ポーランドの女性Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'02年リリースの1st。ポーランドのゴシック・メタルと言えば、このレーベル、METAL MINDからのリリースです。ミドル・テンポの曲主体で、エレクトリックで、ぴこぴこしていて、適度にいい！のですが、むちゃくちゃ良いわけではない…のがこのレーベルの特徴ですが、このバンドもそのまんまですね；
キャッチーで覚えやすい歌メロの曲もあるのですが、抜きんでている個性もないし、もうちょいといったところ。ちなみに英語で歌っていますので、ポーランドな妖しさは足りないです。で、ネットで調べたら、このおねいさんは、同じくMETAL
MINDから出ているゴシック・メタル・バンドBATALION D'AMOURの元VoのAnna嬢だったのです。買ってよかった！（笑） そういえば、BATALION
D'AMOURはVoが交替していました。またこのバンドを一緒にやっているのは、彼女の夫であるUKパンク・ロック・バンドのNEW MODEL ARMYのDave Blombergという人なのだとか。 （純生）L'ETRE LAS - L'ENVERS DU MIRROR / DARK SANCTUARY
フランスの民族楽器入り、雰囲気物ゴシックの'03年リリースの3rd。ELEND,ARCANA系です。特に音楽的にはこれまでと何も変わらず。しいていえば完成度が高くなっているかも。オープニングの"L'arrogance"で静かに鳴るヴァイオリンの音色の心地良いこと。また、いちいち、天空舞うソプラノ女性Voの素晴らしさに驚くこともなく。それが当たり前のように存在することのように聴いています。先行シングル曲の"Vie Ephemere"はちょっとテンポが速くて、このバンドとしては変わっている曲だったので、アルバム自体もちょっと変わっているのかな？と期待していたのですが、この曲だけが浮いていて、他の曲は遅いままでした（笑）。んー、残念なのですけど、これでますます、この曲が名曲扱いになります。さて、まとめます。全14曲、70分とたっぷりと独特の世界に浸れます。個性はあるけど、ワン・パターンな音楽性の中に、これという曲も見つかってよかった。初回限定盤は、豪華な箱入りです。 （純生）