言わずと知れたMAYHEMの'90年の東ドイツでのライヴ盤です。もともとこのアルバムは'91年4月に自殺してしまったヴォーカリスト、Deadの追悼盤としてリリースされたものです。今年がDead
が亡くなってからちょうど10年ということで、最近色々なことを考えながらこのアルバムをよく聴いているので、今更ながらですがここで紹介したいと思います。
当時のラインナップは、Dead（Vo）、Euronymous（G）、Necrobutcher（B）、Hellhammer（Ds）の4人。このメンバーでは結構ライヴも行っていたようで、このラインナップでのライヴ盤は他にも『DAWN OF THE BLACK HEARTS』というブートが出ています（このアルバムのジャケは、Euronymousが撮ったというDeadの自殺死体の写真…）。EuronymousはDead自殺の2年後にBURZUMのCountに殺されてしまいますから、個人的にはこの『LIVE IN LEIPZIG』は、DeadとEuronymousの追悼盤として捉えています。
さて、内容の方ですが、もともとリリースするのを前提に録ってあったものではないためか、音はあまり良くはありません。途中で音が歪むところもあったりします。しかし、曲はベスト選曲に近く、何より荒々しい演奏とラフな音質が相俟って、非常に緊迫感と迫力、邪悪さのある、ブラック・メタルのライヴ盤の名盤の1つとして挙げられる内容だと思います。そして、カルト・ヴォーカリスト、Deadの声が聴ける貴重な音源ということもあって、ブラック・メタルの歴史的価値もあるアルバムです。
数年前、とある海外のメタル雑誌でこのアルバムが10点満点中4点を付けられていたのを見たことがありますが、恐らくその辺りがこのアルバムのごく普通の評価だと思います。でも、僕がブラック・メタルに求めている、音質・技術云々だけでは伝わってない"邪悪さ"が強烈に感じられるのこのアルバムはまさに僕にとってはベスト・ライヴ・アルバムで、今後もDeadとEuronymousの冥福を祈りつつ、聴き続けることと思います。 （式神）
MOUTH / PARADISE LOST
'01年リリースの新作からの１枚目のシングル。前作『HOST』は結局買っていなかったりしますが、アルバムからのシングルは聴いていますので、前作のサウンドもどんなかは分かっているつもりになります。で、前作と路線は同じと思いますが、ギターの音がゴスっぽくノイジーな感じで入ってくるので、前作よりもハードに感じると思います。歌メロも相変わらずいいです。前作よりは気に入りそうな感じがします。あと露骨にデジタルっぽい曲はこのシングルには入っていません。タイトル曲はアルバム・ヴァージョンとRemixを収録。 （純生）
SCARS SOULS / SCARS SOULS
ブラジル出身の女性Voを擁するドゥーム・ロック・バンドの'96年リリースのアルバム。力強く太い声の女性Voの存在がとてもいいです。ドゥーム・ロックと私が勝手に判断したのは、ドゥーム・メタルというほどメタリックではないし、だらだらしているけど、ストーナーってほどではないし。かといって、遅い曲もあるけど、普通のメタルや、ましてもゴシック・メタルでもないなあと。というわけで、適度に速くなったりもして、なかなかかっこいいです。おねいさんVoなので、５割り増しぐらいで気に入りました。 （純生）
